認知症の疑いで保護、身元不明者の記事がでていました。
ちなみに、年齢が70歳から76歳の方のうち、認知症の患者さんは4.1%ですが、年齢を重ねるごとに患者さんの割合は増えていき、90歳から94歳の方のうち61%、95歳以上の方の79.5%が認知症であるというデータがあります(東京都健康長寿医療センター資料より)。
つまりは、95歳以上になるとほとんどの方が認知症であって、そうでない方のほうがすくなくなってしまいます。
数字のマジックのような話ですが、日本の人口で割ると、
であるという診断になるそうです。
2025年になると、12.8%に増えるという予測ですが、65歳以上の人口も増えますから、年々増加していくというシナリオです。
認知症になるヒトは、30年前から認知症になる階段を一歩、一歩と上がっていることをご存じでしょうか?
脳の中に、ゴミのような物質が蓄積し始めるといわれています。
つまり、働き盛り、つまりベテラン期あたりから、もう認知症の階段を上がり始める、ということになります。
当たり前ですが、脳血管障害という脳へのダメージを負ったことのある方は、他の人よりも認知症に近づきやすくなります。
脳血管障害は、喫煙、運動不足、飲酒などの生活習慣とも関係があるのですが、
していることがわかっています。
2014年6月20日、ついに過労死等防止対策推進法が成立しました。
過労死について、国の責務がはっきりと示されました。
2012年に長期間の労働や仕事のストレスで813人が亡くなっています。
しかし、本当は、800人ほどという統計数では、収まらないかもしれません。氷山の一角という言い方がありますが、その根底には、認定されないけれども、過労が一つの要因となって亡くなられている方も多くいると思います。
亡くなるまでではなくても、
。
生活のために仕事をしているはずなのに、仕事によって生活ができなくなってしまうのです。
そこで、わたしたちはコミュニケーションのeラーニングをつくって、少しでも働くヒトのストレスを減らす環境に社会をシフトさせるお手伝いをしたいと思い、Webアプリケーションとしてサービスを開始いたしました。
それが、6月24日にサービスを開始しました、べてら~にんぐ、です。
直接入力できるeラーニングにして、個人個人の思いや気持ち、意見を言える仕組みにしました。直接入力できるeラーニングにしたのは、双方向コミュニケーションの機会が増えているからです。みんな同じではなくて、多様性を認めて行く時代になってきているからです。
もちろん、コミュニケーションの基本はFace to Face(フェイストゥフェイス)が大切であることもわかっています。しかし、わたしたちは、そのFace to Faceの前の段階で、ヒトを思いやる気持ちや、相手を認める、相手を承認する気持ちを作る必要があると思いました。
さらに若い世代は、労働問題、うつ、ブラック企業やブラック社員への関心が高いように思えますが、どちらかというとベテラン期になる方は、体力もある方が多いように思えますし、研修の機会も減ってきているので、もう一度、考える機会を持っていただきたいと思いました。
そこらじゅうで、コミュニケーションという言葉が使われていて、その意味だとか定義などが、どんどんあいまいにされているような気がします。
なんでも、コミュニケーション不足の問題だけで済ませてはいけないと思ったのです。
もしも、ベテラン、つまり大人の教育がうまくいいって、労働現場から、人間関係のストレスが少しずつ減ってくれば、わたしたちは大成功!と言えます。
人間関係のストレスが減って、うつになる人が減り、脳血管障害になる人が減るので、認知症の予防につながれば、いいな、と思います。これが理想形です。
認知症の介護は、本当に大変です。
認知症の患者さんは、何もわからないのではなくて、自分の思いや行動が意味を持っていると信じて、頑張ってしまうのですが、その言動や行動が原因で、周りの人が困った顔をしたり、離れて行ってしまうのです。
とても悲しいと思いませんか?
認知症になると、赤ちゃんのような言動や行動に戻ってしまうのですが、なにせ体が大きいですし、成長ではなく、やがて迎える寿命に向かって進んでいます。
誰にでも訪れる可能性があるし、誰にでも介護をする機会が訪れると思います。
だからこそ、わたしたちは、これまでに勉強した公衆衛生と労働衛生の知識を使って、べてら~にんぐを開発しました。
わたしたちシフトNの開発チームのモチベーションとなったのは、これからも、認知症予防、うつ病の予防に関わっていくんだ、という意思だけだったかもしれません。ずいぶん、勉強ができました。はっきり言って、こんなに勉強したのは、博士号取得のための研究のとき以来かもしれません。
6月に過労死等防止対策推進法がようやくできました。これまでにご苦労された方々の声が社会に広がりやすくなりました。生産人口も減ってくるのですから、
が必要になるはずです。
健康的に安全に労働ができる社会になれば、と思います。ご安全に!