異物混入の対応イロハ

異物混入ってご存知ですか?

異物、というからには、入っていてはならないものが、混入、つまり入っていたという意味です。

飲食業の大敵は、ズバリ!昆虫です。

調理には火を使いますし、蒸気がでたり、清潔が大切ということで消毒作業を行いますが、この時、換気が大切です。

換気をせずに、消毒作業をしたり、調理をしたりして、大きな人身事故につながることもあります。

換気には、換気扇を使ったり、窓を開けて網戸ごしに外気を入れたりしますが、網戸が破れているなんてことがあります。できるだけ早く修理・修繕をするべきですが、できないときは、まず、応急処置をして、隙間をふさいでおくようにしましょう。

小さな隙間を狙って、昆虫たちはおいしそうなニオイにつられてフラフラと入ってきてしまいます。

もしくは、お客様と一緒に入口からどうどうと入ってくる不届きな昆虫もいます。

そんな昆虫が商品の中に混入してしまうことを異物混入といいます。もちろん、昆虫だけでなく、ホッチキスの針や小石なども異物ですから、こういう食べられないものが入ることが大問題です。

異物混入の話題だと、必ず合わせてお話ししなければならないのが、苦情への対応です。

悪質な業者と申しますか、苦情を言う方がいらっしゃるということは、本か何かでもよく紹介されていると思います。しかし、実際には、そんなに多くはありません。

もしも、異物混入による苦情があった場合は落ち着いて、対応することが大切です。

もしも、昆虫、例えば、ゴキとかハエを見たので、ご気分を悪くされ、食事ができなかった場合だとします。食事ができなかった場合には、代金をお返しすることも考えておくべきか、と思います。

また病院にいく、ということであれば、後日にかかった医療費をお支払することになりますが、その場合は領収書をいただいてきてほしいとお願いしましょう。

しかし、それだけで一安心なのでしょうか?

お客様同士のウワサやクチコミは、止めることができません。キタナイだけでなく、失礼な対応ということだと、お客様が離れてしまうかもしれません。

くれぐれも、対応は落ち着いて慎重にいたしましょう。

謝罪の仕方ですが、お客様に言い訳をせずに謝ることに徹しましょう。謝る理由は、もちろん、“せっかく来てくれたのに、不快な思いをさせてしまったこと”です。

許してくれるかどうかは、お客様にお任せいたしましょう。

もう!許してくれたっていいじゃない!?というのは、お客様の気持ちが落ち着くまで時間が必要でしょうし、お客様の自由な選択を奪ってはいけません。

もしも、“ドリンク券”のようなものを用意しているのであれば、お帰りのときにでも、お渡ししてもよいかもしれません。

ですが、無理な請求だけは、きっぱりとお断りしましょう。

また、“タラレバ”の話は、高額な請求や脅しなどイヤガラセが絡む可能性がありますので注意が必要です。

ハエのせいでおなかが痛くなったとしたら・・・のような出だしは“タラレバ”の話に発展することがあります。

具合が悪いようでしたら、お近くの病院をご紹介いたします。申し訳ないのですが、診療後の領収書をいただいてきてもらえませんでしょうか、と丁寧に説明しましょう。

“タラレバ”の話は、とても判断が難しいところです。保険関係では、調査が必要になります。もしも、こうした事故に対する賠償責任の保険に加入しているようであれば、窓口に電話などで問い合わせしてみることが必要です。

きっと、チカラになってもらえると思います。