パワハラ申請は氷山の一角

過重労働やパワハラ、職場いじめによって、1,409人(2013年度)分の労災申請が過去最多というニュースがでていました。

仕事でストレスをかかえるヒトが多くなっていることと、パワハラへの認知が高まったためと分析しているようですが、数値に表れているのは、氷山の一角なのではないでしょうか。

氷山の一角”とは、氷の密度と海水の密度の比較でわかるように、90%が海の下に埋まっていて見えていない、ということの例えでよく使われている言葉です。

つまり、この90倍は、パワハラの件数があるのではないか、と思うのです。

もう一つ、みな様もよく聞くことがあると思うのですが、事故分析などでよく例にでてくる“ハインリッヒの法則”。ヒヤリとする300の事例の上に29個の事故があって、そのうちの1個が重体な事故になるという言葉です。

つまり、重大な労災申請1つの下には、隠れた300倍の見落としがちな労災事例がある、と思うのです。

パワハラ被害にあったら、訴えることのできるヒトはごくわずかです。
被害者も生活がかかっています。

だからといって、この問題を放置しておけば、やがて大きな事故につながります。

もしかしたら、パワハラを黙殺した結果、なんらかのはらいせがあるかもしれません。

水産子会社の農薬混入事件のように、一瞬にして会社のイメージを墜落させてしまうような事件に発展するかもしれません。

もしも、自社製品によって死傷者がでたら、どうしましょう!?

社員にひどいことをしている会社だと汚名をつけられたら、売上は大きく減少します。

一生懸命、会社の商品をアピールしている社員が現場ではとても苦労します。

営業先では、TVで事件のことが報道されるたびに、ご心配をおかけしています、と頭を下げなければなりません。

新しい営業先を開拓するときに、「たしか、御社は・・・」、と。
もう、避けては通れない話題です。

わたしも、かつて会社員をしていたときに、先方からご心配をいただいたことがあります。
数十分はこの話題になってしまいます。

社員は、必要な技術論文のデータだけでなく、日々更新される新聞やネットニュースの情報まで追わなければなりません。しかも、手持ちの情報は、新聞に書かれている情報のほうがずっと多くなってしまうのですから、追いつけるわけがありません。

先方の貴重な時間を使ってしまい、もはや新商品の説明は頭に残らなかったかもしれません。

パワハラ防止の予防策は、危機管理の一つとして、総務部や経営陣が取り組む課題になってきています。

確かにノウハウが少なく、経験者も乏しい、難しい課題だと思います。

だからといって、産業保健の専門家に丸投げの姿勢は、すぐに見透かされてしまいます。

わたしたちが作った、上司・ベテラン向けのパワハラ防止eラーニングが、少しでもみな様の課題解決のお手伝いになれば、と思っています。

“べてら~にんぐ”は、研修を受けるヒトだけでなく、総務や人事などの管理者が研修を見守り、管理し、モニタリングできるようになっています。

丸投げではなく、一度きりではなく、複数人の社員が、パワハラ防止について見直しができるシステムです。

べからず集ではなく、経営陣が採用を決めた経験あるベテラン社員のプライドを奪わずに、思いやり、仲間を承認する気持ちに気づきを得られるように工夫しています。

eラーニングをスタートさせたときに、でてくるタイトルは、ベテラン向けコミュニケーション研修という名前になっています。

パワハラの容疑をかけられたわけではなく、部下とのコミュニケーションを一度見直して、ベテランに自信を持って指導していただきたいと思ったからです。

無料・体験版は、簡単な内容ですが、eラーニングの雰囲気はわかるのではないか、と思います。お試しくださいませ。